
このまま今の働き方を続けていいのかな、とずっとモヤモヤしている。
退職した人は、どうやって決断したんだろう。

私は総合病院で長年働いたあと、退職を決めました。
働き方も人生も、自分で選んでいい。その気づきが、決断のきっかけでした。
総合病院で長年働いた40代看護師の私が、退職を決めて気づいたこと。働き方も人生も、自分で選んでいい。
- 看護師の賃金データが示す、構造的な問題
- 夜勤を「命をお金に換えている」と感じるようになった理由
- 医療現場で見てきた「人生の現実」が退職の背中を押した話
- 「続けることが前提」という思い込みから解放されたきっかけ
頑張っているのに、なぜか納得できない。その違和感の正体に、退職してようやく気づきました。
このまま今の働き方を続けていいのかな。忙しさ、責任の重さ、報われにくさ。頑張っているのに、どこか納得できない。私も、同じモヤモヤをずっと抱えていました。
医療現場で「人生の有限さ」を見てきた経験や、現場の構造的な課題に気づいたことが、退職の決断の後押しになりました。
看護協会のデータで見えた、構造的な問題
日本看護協会のデータによると、30代で全産業平均と賃金が逆転し、40代後半では月9.5万円の差が生じています(夜勤手当などを含めても)。この格差は2023年より拡大傾向にあり、夜勤手当額は10年以上ほぼ増えていないとされています。
これを見て思いました。頑張れば報われる未来は、看護師には待っていないのかもしれない。
努力は嫌いではありません。必要ならコツコツ続けてきました。でも、構造そのものが変わらない中では、努力だけでは超えられない壁があると感じました。
出典:公益社団法人日本看護協会「協会ニュース」2025年11月号「医療従事者の処遇改善について」
現場で感じた違和感
日々働く中で、少しずつ感じていた違和感があります。
- 年功序列
- 仕事量と給料が比例しない
- 出る杭は打たれる空気
一生懸命働いても、それが正当に評価されるとは限らない。働き方や役割によって、負担の偏りを感じることもありました。頑張ることが当たり前になり、気づけば、少しずつ心が消耗していました。
夜勤は「命をお金に換えている」ように感じた
夜勤手当で収入は増えます。でも私にとって夜勤は、命をお金に換えているようなものでした。看護師なら当たり前。周りからは、当然のことに見えるかもしれません。それでも、違和感は強くなっていく一方でした。
退職後、体にどんな変化があったかは、こちらに詳しくまとめています。

医療現場で見てきた、人生の現実
医療現場で働く中で、人生はいつ終わるかわからないという現実を、何度も目の当たりにしてきました。病気は、ある日突然やってきます。明日が保証されている人なんていません。
その現実に触れるたびに、考えるようになりました。60歳の退職金まで待っていられない。今を生きないと、あっという間に終わってしまう。
だからこそ、自分の人生の使い方を見直したいと思うようになりました。
看護師の転職は簡単ではない現実
地方では、「この責任で、この給与?」と感じる求人も少なくありません。
実際に転職活動をしてみて、年収が低すぎて面接に進まなかった求人もありました。エージェントから「私だったら、無理ですね」と言われたとき、現実の厳しさを痛感しました。
働き方を見直す視点を持てた
あるとき、働く環境を見る視点に触れる機会がありました。
- 組織は健全か?
- 尊敬できる人がいるか?
- 成果は適切に評価されているか?
この視点で自分の環境を見つめ直したとき、続けることが前提になっていた、と気づきました。この働き方は、自分の人生の使い方として納得できている? その問い直しが、大きな転機になりました。
「定年が伸びる時代」と聞いて思ったこと
これからは長く働く時代になる。そんな話を聞くことがあります。
でも、こう思いました。働くかどうかは、自分で決めていい。人手不足と、自分の人生は別の話。その区別がついたとき、気持ちが軽くなりました。
それでも、手放したものはあります
辞めて、毎月の給料がなくなりました。年に二回のボーナスも、もうありません。「安定」と呼ばれていたものを、自分から手放したわけです。
退職金で一時的に増えた残高が、少しずつ減っていきます。どうしよう、と思う日もあります。でも、もう辞めてしまったので、このまま生きていくしかありません。
肩書きも、立場も、辞めた時点でなくなりました。「看護師の私」ではなくなって、手元に残ったのは、ただの「私」だけ。
辞めれば全部解決するとは思っていません。辞めてよかったことばかりを書くつもりもありませんし、今のところ後悔もしていません。
でも、軽くなったこともあります
最初は、実感がありませんでした。もう病院に行かなくていいんだ。もう夜勤をしなくていいんだ。好きな予定で、スケジュールを埋めることができる。
今までは、休みたい日に休みが取れませんでした。でも、そんな心配もない。日曜の夜の憂鬱が、なくなりました。
失ったものと、得られたもの。その両方を抱えながら、私は今の暮らしを選んでいます。
働き方も人生も、自分で決めていい
働き方は、自分で決めていい。人生も、自分で選んでいい。それがわかったとき、「続けることが正解」という思い込みから解放されました。
「辞めたい」と思いながらも、なかなか言い出せずにいる方へ。辞める前に考えておきたいことを、こちらにまとめています。

まとめ
- 夜勤で収入は増えても、命をお金に換えているような感覚があった
- 辞めて失ったものは、給料・安定・肩書き。残ったのは「私」だけ
- でも、夜勤がなくなり、休みたい日に休めて、日曜の夜の憂鬱がなくなった
- 失ったものも、得られたものも抱えて、自分で選んだ暮らしを生きている
看護師の仕事は大好きです。でも、働き方や環境は選んでいいものです。自分を大切にできる場所を選ぶことは、わがままではありません。
働き方も人生も、自分で選んでいい。
もし今、同じように悩んでいるなら、一度立ち止まって考えてみてください。あなたの人生の主導権は、あなた自身にあります。

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