
転職したら給料が下がるって本当?いったいどれくらい下がるの?

気になりますよね。私の場合、下がる理由は転職ではありませんでした
年収が下がる理由は、転職そのものではありませんでした。夜勤をやめること、そして勤め先が変わること。この2つが重なって、収入は下がります。同じ資格で同じ経験でも、働く時間帯と場所で金額は変わります。
- 年収が下がる本当の理由は、転職ではないということ
- 日勤のみに切り替えると、年収はどれくらい変わるか
- 転職エージェントとの実際のやりとり
- 転職活動をしてみて、はじめて見えたこと
夜勤をやめたいけれど、収入が心配で動けずにいる方に読んでもらえたらと思います。
まず、転職エージェントに相談しました
退職の意思を固めてから最初にやったのが、転職エージェントへの登録でした。
担当者の方は連絡もこまめで、対応は誠実でした。条件に合わない職場を無理にすすめてくることもありませんでした。
転職エージェントは転職が決まることで報酬を得る仕組みだと聞いていたので、条件が合わなくても勧められるのではないかと警戒していました。実際は違いました。数字をそのまま見せてくれて、この条件では厳しいとはっきり言ってくれました。
一方で、求人サイトには「高収入」「残業少なめ」「年休120日以上」といった言葉が並びます。実際の求人を開いてみると、この仕事内容でこの金額なのかと感じるものもありました。
登録した別のサイトからは、毎日大量の求人メールが届きました。量が多すぎると、かえって情報として使えなくなります。
年収が下がる理由は、転職ではなく夜勤でした
求人を見せてもらって、はっきりしたことがあります。
私の年収が下がるのは、転職するからではありませんでした。夜勤をやめるからです。
夜勤には夜勤手当がつきます。深夜帯の割増もあります。それが給与のかなりの部分を占めていました。日勤のみに切り替えれば、その分がまるごとなくなります。
これは転職しなくても同じです。同じ職場に残ったまま日勤専従になっても、夜勤手当の分は下がります。
転職という手続きが、収入を下げているわけではありません。夜勤をやめるという選択が、そのまま収入に響いています。
ここを取り違えていると、転職そのものが悪いことのように見えてしまいます。私も、しばらくは取り違えていました。
提示された求人の数字
実際に探してもらって見えてきたのは、こういう現実でした。
- 訪問看護ステーション(オンコール対応あり):夜勤なしの求人の中では、比較的高い水準
- クリニック・日勤のみ:手取りは現職より大きく下がる
提示された金額を見たときは驚きました。多少は下がるだろうと考えていましたが、想像していた幅とは違いました。夜勤をやめたいというだけで、これほど変わるのかと。
夜勤手当は、1回でいくらつくのか
自分の給与明細だけでは、全体像がつかめませんでした。あとから公的な調査を調べてみました。
日本看護協会の調査によると、夜勤手当の1回あたりの金額は2024年時点でこうなっています。深夜時間帯の割増賃金を含んだ額です。
| 夜勤の形 | 1回あたりの手当 |
|---|---|
| 2交代 | 11,815円 |
| 3交代・深夜勤 | 5,715円 |
| 3交代・準夜勤 | 4,567円 |
月に何回夜勤に入るかで変わりますが、まとまった額が毎月の給与に乗っていることになります。日勤のみに切り替えれば、この分がなくなります。
しかもこの金額は、10年以上ほとんど上がっていません。2交代の手当は2011年の時点で11,276円でした。
出典:公益社団法人日本看護協会「協会ニュース」2025年11月号「医療従事者の処遇改善について」
勤め先が変わることでも、金額は動きます
下がる理由は、夜勤だけではありませんでした。
日本看護協会の別の調査によると、就業先ごとの平均的な給与総額には差があります。フルタイムで働く非管理職の看護師の、税込給与総額の月額です。
| 就業先 | 平均の税込給与総額(月額) |
|---|---|
| 病院 | 382,093円 |
| 介護系サービス | 351,599円 |
| 診療所 | 350,857円 |
| 訪問看護ステーション | 347,181円 |
病院からほかの就業先に移ると、平均で見ても金額は下がります。基本給や賞与の水準そのものが違うためです。
気をつけたいのは、これがあくまで全国の平均だということです。地域によっては、この金額よりも低いところがあります。私が働いていた地方でも、平均どおりとはいきませんでした。お住まいの地域の実感とは、ずれることもあると思います。
そして、フルタイムでなければ、金額はさらに下がります。日勤のみのパートや時短で働けば、基本給の部分も減ります。夜勤をやめたいという希望は、収入の面ではいくつも重なって効いてきます。
出典:公益社団法人日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」(「協会ニュース」2025年8・9月号)
※この調査結果は、日本看護協会の会員向けページに掲載されています。会員の看護師は確認できますが、会員以外の方は、その場で数字を確認できない場合があります。
つまり、日勤のみの職場に移ると、夜勤手当がなくなることと、勤め先の給与水準が変わることの両方が重なります。私が驚いた金額の差は、その合計でした。
キャリアを積んでいても、スキルがあっても、そこはあまり反映されません。何ができるかではなく、何時にどこで働けるか。それが収入を決めています。
賃金のデータを調べたときにも、同じことを感じました。

40代で夜勤なしを希望するということ
転職活動をしていて感じたのは、40代で夜勤なしという条件は、選択肢が少ないことでした。
夜勤にも入れて、時間の融通がきく人。そういう働き方ができる人のほうが、求められやすい。私が望んでいたのはその逆だったので、条件に合う求人はなかなか出てきませんでした。
ここで、ひとつの問いが浮かびました。
病院という組織の中にいたから、私にはその年収がついていた。組織の外に出た自分には、どんな価値があるのか。社会に対して、何ができるのか。
これは損失なのか、可能性なのか。答えは、まだ出ていません。
転職活動をして、はじめて職場の良さが見えました
意外な気づきもありました。
自分が働いていた病院の良さが、はじめてちゃんと見えたのです。報酬の面でも、福利厚生の面でも。
もし転職活動をしていなかったら、もっと給料を上げてほしい、もっと休みがほしいと、不満を言い続けるクレクレ君のままだったかもしれません。
実は、うっすら気づいてはいました。自分がクレクレ君になっているな、と。
それでも外に出ることを選んだのは、不満があったからではありません。外に出てはじめて見える景色を、見てみたかったからです。
比べてはじめて分かることがあります。家計を見直すまで自分の無駄遣いに気づかないのと、同じでした。
本当は、年収が下がることに納得できていませんでした
転職すれば年収は下がる。金額は、はっきり示されていました。
でも私は、その数字を受け入れられませんでした。
同じ資格で、同じ経験を持っていて、同じように患者さんを看る。それなのに、夜勤をしないというだけで大きく変わる。仕組みとしては理解できても、気持ちが追いつきませんでした。
当時は、自分が安く見積もられたように感じていました。ふり返ると、誰かにそうされたわけではありません。夜勤をしない働き方を選ぶなら、そうなります。納得できていなかったのは、私のほうでした。
納得できないまま転職しても、同じ気持ちを抱えて働くことになります。それなら、いったん外に出てみようと考えました。
転職すれば年収は下がる。辞めれば、収入はゼロになる。数字だけを見れば、続けることが正解に見えます。
それでも私には、別の損失が見えていました。このままでいたら、自分が腐ってしまう。不満というより、今の自分でいることへの違和感でした。
だから私は、退職を選びました。
転職を否定したいわけではありません。条件の合う転職先が見つかった方、今よりいい環境に移れた方は、それが正解です。私自身、転職活動をしてみないと分からなかったことがたくさんありました。動いてみてよかったと思っています。
まとめ
- 年収が下がる理由は転職そのものではなく、夜勤をやめることと勤め先が変わることの合計
- 夜勤手当は2交代で1回11,815円(2024年)。この10年以上、ほとんど上がっていない
- 病院からほかの就業先へ移ると、平均で見ても給与総額は下がる
- 転職活動は、今いる環境の価値を知るためにも役に立つ
数字を見てから判断する。それは、お金の話でも働き方の話でも変わりません。
仕事を辞めることは、ギャンブルではありません。辞めてもまた働いていけます。
もっと自由に生きること。それが、私に残された人生の時間のテーマです。
夜勤をやめたいと考えている方は、まず求人を見てみるところからでも構いません。転職エージェントへの相談は無料です。数字を知ってから決めても、遅くはありません。



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