看護師の限界サイン|「疲れた」「辞めたい」に自分では気づけない

働き方
悩める看護師
悩める看護師

最近、ちょっとしんどい。でも、もう少し頑張れる気もする。
辞めるほどじゃない、と思うし。

しおり
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私も、もう少し頑張れるかもと思いながら、働いていました。
退職して3ヶ月たった今、振り返って気づいたことがあります。

看護師は、患者さんの変化にはすぐ気づくのに、自分の変化には気づけません。「もう少し頑張れるかも」と自分に言い聞かせている時点で、いつもの自分ではなくなっているのかもしれません。もし力が残っているなら、我慢を続けることではなく、環境を変えることに使えます。

今回の記事でわかること
  • 看護師が、自分の不調に気づきにくい理由
  • 「もう少し頑張れるかも」という気持ちの正体
  • 残っている力の使い道
  • 退職に幻想を抱かないほうがいい理由

まだ大丈夫、もう少しやれる。それを繰り返しながら働いている看護師さんに、読んでもらえたらうれしいです。

患者さんには気づけるのに、自分のことはわからない

仕事柄、一度は経験があると思います。

どうしてこの人、こんなに無理をしていたんだろう。もっと早く受診してくれていたら。症状はあったはずなのに、どうしてここまで我慢したんだろう。

患者さんを前に、心の中でつぶやいたこと。

でも、自分のことになると、途端にわからなくなります。毎日、人の異変を観察しているプロなのに、自分の異変は見えない。私も、見えていませんでした。

「もう少し頑張れるかも」の正体

どうしても頑張らないといけない。みんなに迷惑をかけるわけにはいかない。もう少し頑張れそうな気がする。

長年、責任感を持って一生懸命働いてきた人ほど、こう考えるように思います。

でも、振り返って気づいたことがあります。本当に元気なときは、「頑張れるか」なんて、自分に問いません。普通に働けているものです。

「もう少し頑張れるかも」と、自分に言い聞かせている。その時点で、いつもの自分ではなくなってきているのかもしれません。

私の場合、はっきり気づいたのは、退職を決意したあとでした。ゴールが決まって、少し元気が出てきたんです。もう少し頑張れるかも、とさえ思いました。でも、決めただけで元気が出るなんて、変です。その時点で、いつもの自分ではなくなっていたんだと、あとから気づきました。

当時の私にあったサインは、こちらの記事に書いています。

看護師の燃え尽き症候群、退職して初めて気づいた話
退職してから、ふと気づきました。「あの時の私、燃え尽き症候群だったのかも」と。誰にでも起こる、身近な体験です。壊れる前に、自分の心の声を聞いてあげてください。

周りの「あれ?」が、サインになる

自分では、そこまでひどくない、そんな状態じゃない、と思っているものです。

でも、周りから見ると、いつもと違うことがあります。ちょっとしたミスが増える。いつもできることが、できない。まわりが「あれ?」と思う、小さな変化。それが、サインです。

自分の感覚より、周りの「あれ?」のほうが、正確なことがあります。もし誰かに「最近、大丈夫?」と聞かれたら、大丈夫と即答する前に、少しだけ立ち止まってみてください。

残っている力の、使い道

「もう少し頑張れるかも」と思えるなら、まだ力が残っています。

その力を、我慢を続けることに使うか。それとも、環境を変えることに使うか。

私は、退職という形で使いました。やってみてわかったのは、退職は体力も気力も、それなりに消耗する一大イベントだということです。情報を集めて、タイミングを狙って、上司に切り出して、引き止めに向き合う。どれも、力が要ります。

少し頑張れるかもと思うエネルギーを、退職というイベントに使うのもいいと思います。

退職の切り出し方は、こちらにまとめています。

看護師の退職の切り出し方|タイミング・伝え方・引き止め対処
退職を切り出すとき、いちばん大事なのは「本当の理由」を伝えることではありません。あなたが安全に辞められる理由を、準備することです。感情でぶつけず、静かに、戦略的に。それが、こじれずに辞めるコツだと思います。

退職に、幻想は抱かない

退職は、私の人生にとって一大イベントでした。それまで、転職をしたことがなかったからです。

でも、退職したからといって、全てが良い方向に向かうわけではありません。退職して、全ての問題が解決するとも思っていません。特にお金の問題は切実で、すぐ目の前の課題になります。

お金の現実は、こちらに書いています。

退職前に準備した生活防衛費、正直足りなかった【看護師のリアル】
退職前に6ヶ月分として準備した78万円は、実際には3ヶ月半しか持ちませんでした。在職中の「生活費13万円」には健康保険・国民年金・住民税が含まれていなかったからです。正しく計算した6ヶ月分の生活防衛費は132〜138万円が目安です。

だから、退職に大きな幻想は抱かないほうがいいと思います。

「辞めれば楽になる」ではなく、「気づいて、準備して、選ぶ」。その順番が、自分を守ってくれます。

辞める前にやっておきたい準備は、こちらにまとめています。

看護師を辞めたい40代へ|怖かった私が、辞める前に考えたこと
「辞めたい」と思うのは、甘えではありません。怖くて当たり前です。ただ、自分の心と身体を守れるのは、自分しかいません。そのうえで、辞める前にやっておきたいことが3つあります。自分の市場価値を知ることとして転職活動をしてみること、そして家族としっかり話し合っておくこと、ライフプランを立て経済的安定が確保されているか確認することです。

退職して3ヶ月、いま思うこと

退職してから、3ヶ月が経ちました。

今、こんなにも穏やかに1週間を過ごすことができるんだと、実感しています。心が軽くなっていることが、わかります。悪いことを、色々考えなくなりました。

振り返ると、退職前の私は、結構限界だったのかもしれません。

壊れる前に、辞めることができました。

もう少し頑張れるかもと思って、あのまま無理をしていたら、どうなっていたのかな。いまは、少し安心しています。

まとめ

  • 患者さんの変化には気づけても、自分の変化には気づきにくい
  • 「もう少し頑張れるかも」と自分に言い聞かせている時点で、いつもの自分ではないのかもしれない
  • 自分の感覚より、周りの「あれ?」のほうが正確なことがある
  • 退職は幻想ではなく現実。お金の準備も含めて、整えてから選ぶ

いつもの自分ではなくなっていることに、気づいてほしい。少しの頑張りや踏ん張りでは、どうにもならないところまで来ていることにも。

あなたのその力は、あなたを守るために使ってください。


※本記事は2026年7月時点の私個人の体験と考えをまとめたものです。医学的な診断や助言を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門の相談窓口にご相談ください。

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