
退職したら国民年金、毎月払わないといけないの?
そもそも、納めてもどうせ将来もらえないんじゃない?

「もらえない」というのは、少し違います。
減ることはあっても、ゼロにはならない仕組みなんです。
国民年金には4つの状態があるので、自分の今と将来を見ながら選びましょう。
国民年金には通常納付・免除・納付猶予・未納の4つの状態があり、それぞれ将来の年金額への反映度が違います。免除は「払えない人を未納にしないで守る」セーフティネットですが、将来の年金額は一部の反映にとどまります。今の生活と、65歳以降の生活。どちらにいまお金を使うか。制度を知った上で、自分に合う選択を考えてみてください。
- 国民年金の払う・免除・猶予・未納の違い
- 「将来もらえない」は本当か?年金制度の仕組み
- 免除制度の本来の目的(払えない人を未納から守るセーフティネット)
- 申請の審査は本人だけでなく配偶者・世帯主の所得も対象
- 私が免除申請しなかった理由と判断の考え方
今の生活と、これからの生活。どちらも大切にしながら、自分に合う選択を見つけてみてください。
私自身、退職後に初めてしっかり調べました。順番に整理してみます。
退職すると国民年金の保険料は自分で払う
在職中は給与から自動的に引かれていた社会保険料。退職した途端、国民年金保険料は自分で払う必要があります。
ひとつ知っておきたいのが、国民年金保険料は収入に関係なく、全員一律の金額だということです。在職中の厚生年金は収入によって金額が変わりますが、国民年金は違います。無職でも、パート収入があっても、同じ金額を払います。金額は年度ごとに国が改定して決めるため、毎年少しずつ変わります。
令和8年度の保険料は月額17,920円。年間にすると約22万円です。
無職の期間が長くなるほど、この負担は重く感じます。
「将来、年金なんてもらえなくなる」という話、よく聞きます。でも実際は、国民年金は半分を国庫(税金)が負担している仕組みです。少子高齢化で支給額が減ったり、受給開始年齢が遅くなる可能性はあっても、ゼロになることはないと考えられています。「もらえない」と決めつけて未納にすると、本当にもらえなくなるリスクの方が、現実的には大きいです。
払う・免除・猶予・未納|4つの状態の違い
国民年金には、大きく分けて4つの状態があります。
| 状態 | 払う? | 受給資格期間 | 将来の年金額 |
|---|---|---|---|
| 通常納付 | 全額払う | カウントされる | 満額 |
| 免除 | 一部 or 0円 | カウントされる | 一部に反映 |
| 納付猶予(学生納付特例など) | 払わなくていい(追納可能) | カウントされる | 反映なし(追納で反映) |
| 未納 | 払わない | カウントされない | 反映なし |
並べてみると、「払う」「免除」「猶予」「未納」の順で、将来の年金額は小さくなっていきます。
免除制度の本来の目的は、「払えない人を、未納にしないで守る」ところにあります。生活が苦しい時期に保険料の負担を減らしつつ、受給資格期間はちゃんとカウントされる。万一のときに障害基礎年金・遺族基礎年金の対象にもなる。安心して未納を避けるための、セーフティネットの役割です。
免除した期間も、将来の年金額にまったく反映されないわけではありません。国庫負担分は反映されるので、全額免除なら満額の約半分、半額免除なら約3/4、というように、未納のようにゼロになるわけではない。ただ、満額には届きません。
ここをどう選ぶかは、最終的には今の生活と、65歳以降の生活、どちらにいまお金を使うかという、個人の判断になります。今の家計が苦しいときに無理して納付して、目の前の暮らしを削るのが正解とは限らない。逆に、家計に余裕があるなら、将来の年金額を満額に近づけておくのもひとつの選択です。
ひとつだけ気をつけたいのは、未納の状態を放置しないこと。未納は受給資格期間にもカウントされず、障害基礎年金・遺族基礎年金の対象からも外れてしまいます。払うのが難しいときは、未納のままにせず、免除や猶予の申請をする方が、将来の選択肢を守れます。
自分の今と将来を見ながら、どれを選ぶかを考えてみてください。
免除制度とは
所得が一定以下の場合に、国民年金保険料の全額または一部を免除してもらえる制度です。
免除には4段階あります。
| 種類 | 月の支払額(目安) | 将来の年金額 |
|---|---|---|
| 全額免除 | 0円 | 満額の約1/2 |
| 3/4免除 | 約4,480円 | 満額の約5/8 |
| 半額免除 | 約8,960円 | 満額の約3/4 |
| 1/4免除 | 約13,440円 | 満額の約7/8 |
| 通常納付 | 17,920円 | 満額 |
免除しても「未納」にはなりません。受給資格期間にはカウントされます。ここが、単なる未納とは大きく違う点です。
誰が申請できる?所得の基準
審査の対象は本人だけではありません。配偶者と世帯主の前年所得も含まれます。
全額免除の基準は、「(扶養親族の数+1)×35万円+32万円」以内が目安です。扶養親族がいない夫婦2人世帯の場合、配偶者の所得が約102万円(年収換算で約157万円)を超えると、全額免除は難しくなります。
退職して本人の収入がゼロになっても、配偶者が会社員であれば、その収入が基準を超えて免除が受けられないケースは多いです。
まず「自分の世帯が対象になるかどうか」を確認することが、最初のステップです。
申請するメリット
今の家計負担が減る
毎月の支払いが減るか、ゼロになります。無職の期間が長くなるほど、その効果は大きくなります。
未納よりリスクが低い
未納のままでは、受給資格期間にカウントされません。障害や死亡のときに障害基礎年金・遺族基礎年金が受け取れないリスクもあります。免除は、そのリスクを回避できます。
追納で将来の年金を補える
免除・納付猶予・学生納付特例の期間は、原則10年以内であれば追納して年金額を増やすことができます。2年以内の追納なら加算金なし。3年目以降は加算金がつき、支払額が少し増えます。
申請するデメリット
将来の年金額が減る
免除した期間は、年金額の計算で不利になります。全額免除なら、その期間の年金は満額の約半分です。
配偶者の収入次第で対象外になる
本人の収入がゼロでも、配偶者の年収が一定以上あると審査が通らないことがあります。申請の手間をかけても受理されない可能性があります。
追納は「また後で手続きをする」手間がある
免除した期間を満額に戻したければ、10年以内に追納が必要です。今手続きを省いても、将来また別の手続きが発生します。年数が経つほど加算金がつき、支払額も増えます。「後でまとめてやればいい」は、思っている以上に面倒になりがちです。
申請すべきかどうかの判断軸
整理すると、こういう考え方になります。
免除申請を検討した方がいい場合
- 退職後の生活費に不安がある
- 配偶者の収入が低く、免除の対象になりそう
- 将来、追納できる見込みがある
退職後の生活費をどのくらい準備しておくべきか、よかったら読んでみてください。備えが十分でない場合は、免除申請で今の負担を減らすことも、ひとつの選択肢です。
[card: https://nurse-life-note.com/seikatsu-boei-hi-tarinakatta/]
通常納付を選んだ方がいい場合
- 払える余裕がある
- 配偶者の収入が高く、対象外になる可能性が高い
- 将来の年金額を減らしたくない
- 追納の手続き管理を増やしたくない
ひとつだけ気をつけてほしいのが、未納です。
未納のままでいると、受給資格期間にカウントされません。将来、老齢基礎年金を受け取るための要件(原則10年以上の加入期間)を満たせなくなるリスクがあります。また、万一のときに障害基礎年金・遺族基礎年金が受け取れなくなる可能性もあります。
払うのが難しい状況であれば、未納のままにするより免除申請をする方が、将来の選択肢を守ることにつながります。
私が申請しなかった理由
私の場合、夫が会社員で収入があるため、申請しても4分の1免除か、そもそも受理されないか、その程度だろうと見込みました。実際に申請はしていないので確かめてはいませんが、所得基準から考えるとそのくらいの水準でした。
4分の1免除で減らせる保険料は、月約4,480円。その分を後から追納する手続きをわざわざ行うことを考えると、手間に見合わないと感じました。追納が面倒だということも、理由のひとつです。将来の年金額を減らしたくないという気持ちもあり、最初から全額払う方がシンプルだという結論になりました。
支払い方法についても悩みました。よかったら読んでみてください。
[card: https://nurse-life-note.com/nenkin-payment-after-retirement/]
まとめ
- 国民年金の免除制度は、所得が一定以下なら保険料を減額・免除できる。審査は配偶者・世帯主の所得も含まれる
- 免除しても受給資格期間にはカウントされる。未納とは違うが、将来の年金額は減る
- 払える状況なら通常納付が将来のリスクを減らす
- 払えない状況なら、未納より免除申請の方が将来の選択肢を守れる
※本記事は2026年4月時点の一般的な情報をまとめたものです。制度は変わることがあります。実際の手続きは最新の公式情報をご確認ください。


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