看護師の退職、何から準備する?|辞めると決めたら、まず確認したいこと

働き方
悩める看護師
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仕事を辞めたい。でも、何から準備すればいいのか、さっぱりわからない。

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私も、辞めると決めたとき、何から手をつけていいかわからなくて。
一つずつ調べて、整理してみました。

看護師を辞めると決めても、何から手をつければいいのかわかりませんでした。お金・切り出し方・手続きを、辞める前・直後・あとの順番で整理した地図です。傷病手当金は退職後も条件つきで受け取れること、「人がいないのに」は罪悪感で権利を手放させる言葉であることなど、調べて初めて知ったことも書いています。

今回の記事でわかること
  • 辞める前に、何を・どの順番で確認すればいいか
  • お金(失業給付・退職金)はどこで調べるか
  • 退職を切り出すときの、理由の伝え方・引き止めへの対処
  • わからないことは、どこで調べればいいか

辞めたいけれど、何から手をつけていいかわからない。そんな方に、読んでもらえたらうれしいです。

知らないことが、多かった

辞めると決めてから、知らないことの多さに気づきました。標準報酬月額、任意継続、自己都合と会社都合の違い。どれも、働いているあいだは意識したことのない言葉でした。

ネットで断片的に調べると、かえって不安になることもあります。ここでは、順番に見ていきます。

準備の流れ

やることを時系列に並べると、こうなります。

辞める前

  • 失業給付・傷病手当金は、ハローワークや加入している健康保険で条件を確認する
  • 転職サイトで求人を見て、自分の資格や希望条件で、どんな求人があるか知る
  • 退職の理由と伝え方を考えておく(私は、正当でポジティブな理由を選んだ)
  • 就業規則を確認する(退職金の計算方法・有給の残日数は、職場ごとに大きく違う)

辞めた直後

  • 健康保険を選ぶ(任意継続・国保・扶養)
  • 国民年金の手続きをする
  • ハローワークで失業給付の手続きをする

辞めたあと

  • 住民税を自分で払う
  • 求人を見て、求職活動をする(失業給付を受け取る条件でもある)
  • 失業給付の認定日に通う

一つずつ見ていきます。

まだ迷っているなら、求人を見てみる

辞めると決めきれていないなら、求人を見てみるだけでもいいと思います。転職を決めることではなく、自分の資格や希望条件で、どれくらいの求人があるのかを知る作業です。

看護師を辞める前に、求人だけ見ておいた方がいい理由
求人を見ることは、転職を決めることではありません。自分の資格や希望条件で、どこで、どんな条件で働けるのかを知るための記事です。

【お金】辞めたら、収入はどうなる?

いちばん不安なのは、お金ではないでしょうか。ここは、いくつかに分かれます。

まず、失業給付(雇用保険)。辞めたあと、ハローワークで手続きをすると受け取れます。「自己都合で辞めたか」「会社都合で辞めたか」で、受け取れる時期ももらえる日数も変わります。

自己都合の場合、もらえる日数は雇用保険に入っていた期間だけで決まります。年齢は関係ありません。

雇用保険に入っていた期間 もらえる日数
10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

私は120日でした。表にあてはめると、加入期間は10年以上20年未満だったということになります。

会社都合の場合は、年齢によっても日数が変わり、もっと手厚くなります。詳しい条件は、ハローワークで確認するのが確実です。

出典:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

手続きの流れと、実際に振り込まれるまでの記録は、それぞれこちらに書いています。

ハローワーク、初めて行ってみた。離職票が届いた日にそのまま向かった話
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そして、退職金。いくらもらえるのか、税金はどうなるのかも、確認しておきたいところです。

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公立・公的な病院で10〜20年働いてきた看護師の多くは、退職金に税金がかかりません。

病気やケガで働けない場合は、傷病手当金も

これは、対象になる方だけの話です。

病気やケガで働けなくなっているなら、辞める前に傷病手当金を知ってほしいと思っています。休職して給料が出ない間、おおむね給料の3分の2を、最長1年6か月まで受け取れる制度です。

条件を満たせば、退職後も引き続き受け取れる場合があります。ただし、退職日に出勤してしまうと対象外になるなど、辞め方によって変わる部分があります。体調を崩している方は、退職を決める前に一度確認してみてください。

傷病手当金は、あなたの権利|病気が見つかって、辞める前に知ってほしいこと
病気が見つかったとき、治療より先に「退職」を考えてしまう方がいます。でも、会社員や公務員の方なら、辞める前に傷病手当金という制度を知ってほしいと思います。働けない間、給料のおおむね3分の2が、最長1年6か月まで受け取れる制度です。毎月の社会保険料の一部である健康保険料は、こういうときのための備えでもあります。使うのは、あなたの権利。辞めるかどうかは、それを知ってから決めても遅くありません。

【伝え方】退職を、どう切り出す?

退職理由は、本音でなくても構いません。大事なのは、切り出しやすくて、相手が納得できる「正当な理由」を準備することです。

ひとつ、気をつけたいことがあります。「人間関係がうまくいかない」「嫌がらせを受けている」を理由にすると、「じゃあ、その相手と離しましょう」「改善しましょう」と、引き止めの口実にされてしまうことがあります。だから、私は避けました。

私が選んだのは、ポジティブな理由です。「この職場ではできないことがある」「キャリアアップしたい」。暗い理由より、やりたいことのほうが、応援してもらえることもあります。

そして、いくつかのコツがあります。

  • 転職先が決まっていても、それは言わない
  • 「いつ辞めたいか」を、はっきり伝える
  • 引き止められても、意思が変わらないなら、感謝を伝えながら、繰り返し退職の意向を伝える

切り出し方をもう少し詳しく知りたい方は、こちらへ。

看護師の退職の切り出し方|タイミング・伝え方・引き止め対処
退職を切り出すとき、いちばん大事なのは「本当の理由」を伝えることではありません。あなたが安全に辞められる理由を、準備することです。感情でぶつけず、静かに、戦略的に。それが、こじれずに辞めるコツだと思います。

退職理由の「本音」のほうは、こちらにも書いています。

退職理由、正直に言えますか。私が看護師を辞めた本当の理由
退職理由を聞かれたとき、「人手不足」「人間関係」と答える人は多いです。でも私の理由は、それとは少し違いました。ベテランの愚痴に10年後の自分が重なったこと。そして「咲けない場所なら移ればいい」と気づいたこと。環境のせいでも、意志の弱さでもありませんでした。

「人がいないのに」と言われても

退職や有給を申し出たとき、私はこう言われました。

「人がいないのに」

「最後まで、責任を持って働いてほしい」

でも、人手不足は、私が辞めても辞めなくても解消しないはずです。

なぜ、それを言うのか。それを言えば、罪悪感で「うっ」となって、「やっぱり有給は取るのをやめます」「退職は考え直します」と言ってくれる。そう期待されているのかもしれません。

有給は、働いた人に与えられた権利です。でも、自分から「取ります」と言わなければ、そのまま消えていきます。

どれくらい取るか、あるいは取らないか。それは、職場の状況や気持ち次第で、人それぞれだと思います。ただ、罪悪感からあきらめるのと、自分で考えて決めるのとでは、あとの納得感が違ってくる気がします。

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看護師の円満退職とは本当に必要なのか。有給を巡る違和感や「いい人」でい続ける苦しさ。18年働いた私が、自分にとっての退職の形を見つけたリアルな体験を書きました。

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有給休暇に入った初日、仕事に行かなくていいはずなのに不安になった体験を紹介。退職後のリアルな気持ちの変化や「嫌な月曜日が来ない幸せ」に気づいた話をまとめました。

【手続き】辞めたあと、自分でやること

会社にいる間は自動でやってもらえたことが、辞めると「自分でやること」に変わります。

その代表が、健康保険です。退職後は、任意継続・国民健康保険・家族の扶養、という選択肢があります。どれが得かは、人によって違います。

看護師の退職後の健康保険|任意継続・国保・扶養を比較した話
退職後の健康保険で迷った実体験。国保と任意継続を比較した結果、年間5万円以上の差がありました。選び方と注意点をわかりやすくまとめています。

国民健康保険のほうを詳しく調べた話は、こちらです。

退職後の国民健康保険は高い?任意継続を選んだ私が国保を調べてみた
退職後の健康保険は、国民健康保険と任意継続のどちらが安いか、誰も教えてくれません。国保は前年の所得で保険料が決まります。私は調べた結果、任意継続を選びました。でも、自分のケースで比べることが何より大切でした。

国民年金も、自分で手続きすることになります。

退職後の国民年金|納付パターンと支払い方法を整理してみた
退職後の国民年金は、納付パターン(通常納付・早割・前納)と、支払い方法(納付書・口座振替・クレジットカード・電子決済・電子納付)の組み合わせで決めます。短期間しか払わない人は、選択肢が意外と限られます。私はその中で「納付書+電子納付(ペイジー)」を選びました。

そして、忘れたころにやってくるのが住民税です。退職後は自分で納めることになり、その重さに驚きました。

「これが住民税か」と思った日|退職後に自分で払って分かった重さ
退職後の住民税は、前の年の所得をもとに計算されます。だから、収入が減っていても、働いていた頃の金額がそのまま来て、重く感じます。私は、何度も払うのが面倒で、一括にしました。払い方は、ペイジーや口座振替でつまずいて、結局コンビニ払いがいちばんラクでした。先に知っておくと、心の準備ができます。

【見通し】お金の準備は、しておく

辞めたあと、当面の生活費がどれくらい必要か、見積もっておくと安心です。

退職前に準備した生活防衛費、正直足りなかった【看護師のリアル】
退職前に6ヶ月分として準備した78万円は、実際には3ヶ月半しか持ちませんでした。在職中の「生活費13万円」には健康保険・国民年金・住民税が含まれていなかったからです。正しく計算した6ヶ月分の生活防衛費は132〜138万円が目安です。

わからないことは、どこで調べる?

最後に、調べ先を整理します。

  • 失業給付・自己都合/会社都合・給付日数 → ハローワーク
  • 傷病手当金・標準報酬月額・健康保険 → ご加入の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)、勤め先の総務
  • 退職金の計算方法・ボーナスの支給条件・有給の残日数 → 勤め先の就業規則・総務

特に退職金やボーナスは、職場ごとに規定がまったく違います。ネットで調べても自分の答えは出てこないので、就業規則を確認するのが確実です。

働いているあいだ、就業規則をじっくり見る機会は、ほとんどありませんでした。でも辞めると決めてから読んでみると、退職金のこと、有給のこと、知らなかったことがたくさん書いてありました。一度、しっかり確認しておくことをおすすめします。

そして、このブログにも、一つずつ、私の体験として書いてあります。

まとめ

  • 辞めたいと思っても、まずあわてない。お金(失業給付・傷病手当金・退職金)は、テーマごとに調べ先がある
  • 退職理由は「正当でポジティブな理由」を準備。人間関係・嫌がらせは引き止めの口実にされやすい
  • 「人がいないのに」は罪悪感で権利を手放させる言葉。人手不足は一人の責任ではない。有給をどう使うかは人それぞれだが、罪悪感ではなく自分で決めたい
  • 退職金・ボーナス・有給の規定は職場ごとに違う。就業規則を一度しっかり確認しておく

わからないことを、一つずつ調べていく。それだけで、漠然とした不安が、具体的な「やること」に変わっていきます。

同じように迷っている誰かの、はじめの一歩になればうれしいです。


※本記事は2026年7月時点の一般的な情報と、私個人の体験をまとめたものです。失業給付・傷病手当金・健康保険などの制度は、状況や時期によって異なり、変わることもあります。最新の情報や個別の判断は、ハローワーク・ご加入の健康保険・お勤め先などの公式な窓口でご確認ください。

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